梁の木口巻き(はりのこぐちまき)

ここ数ヶ月バタバタで、久しぶりの更新です。13年前に竣工した友人宅の改修工事で、外部に露出している木の梁を金属板でくるむ木口巻きを板金屋さんに依頼しました。梁は松の丸太(タイコ)で、外壁が斜めなので下から見ると平行四辺形のかたちになっています。まだ健全な状態ですが、この機会に、より長持ちさせるべく水を吸いやすい木口の保護をすることになりました。

3本の丸太の木口をくるんでもらったのですが、すべて大きさが異なるので、一カ所ずつ採寸・型取りをする手間の掛かる仕事でした。

左の写真は施工前の松梁、真ん中は梁の木口と下側に吊り子でガリバリウム鋼板を固定したところ、右側は、左右と上側の鋼板を先につけた鋼板につかみこんで固定した完成形です。上部と左右には出っ張りがあり、下側にないのは、梁の周りに当たった雨をスムーズに下に落とすためで、とても自然なカタチです。一方、一般的な木口巻きは、下側にも出っ張りがあって水が切れにくいカタチをしていますが、それは見た目を優先するからであまり機能的なかたちとはいえないように思います。

とにかく、堅いガルバリウム鋼板を現場で加工して手際よく納めていく職人の技に感謝 です。